そらの向こう側 ~Life of Cymbist~

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カテゴリ:夢( 4 )


2012年 03月 04日

夢の植物

先日、千葉大学時代の恩師、三位正洋先生とその研究室・植物細胞工学研究室のグループが青い胡蝶蘭を作り出すことに成功したニュースが飛び込んできた。

http://www.47news.jp/CN/201202/CN2012022901001896.html

恩師と後輩・先輩達の偉業に心震えずにはいられぬ思いだった。

「青い胡蝶蘭」という夢の植物が実際に世に姿を現した。
人類の英知はどこまで進んでいくのか。
研究段階であるが、ここから商業生産への道はそう遠くはないのかもしれない。

僕の大学入学時代からの夢「青いシンビジューム」を作ることだって、それこそ遠い未来の話ではないのかもしれない。胸が躍る。


興奮と喜びを伝えたくて恩師にメールしたら、また力強い返事が返ってきた。
来年退官を迎える恩師だけど、今もパワフルな方だと痛感させられた。

1991年に「夢の植物をつくる」という本を書いている恩師。その著書の中で、すでに遺伝子組み換えで夢の植物をつくることをリアルに描いている。そして、実際に「夢の植物」を作り出された。夢の植物に対する野心と欲求が夢を実現せしめたことだと思う。


僕も不肖な教え子ではあるが、これからも自分の夢の植物を追いかけ、夢に描いている光景を達成するために日々挑戦していく。


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写真は今年の年末から本格出荷になるウチの育成系統のテーブルシンビの新品種だ。
4寸くらいの鉢で育てられて、これほどバランス良く、そしてかわいらしいカップ咲きで優しいピンク色の花にようやく到達できた。
まだまだ、ここから育種や商品開発を進めていく。

生花ビジネスはつくづく難しく、面白いと最近感じることが多い。
だからこそ、理想は高く掲げ、お日様に向かって咲く花のように信じる先を見据え続け邁進していく。

先生、弟子も頑張りまっせ~♪
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by cymbist | 2012-03-04 23:23 |
2011年 01月 30日

ハナトキビト

しとしとと雪の降る一日だった。


雪が降る中でハウスいにいるといろんな錯覚を起こす。

寒いのか暖かいのか。
時間が過ぎるのが早いのか遅いのか。

何だか曖昧な時間を過ごした日曜日。





昨夜、「おくりびと」を久しぶりに見た。
死んだ人の旅立ちのお手伝いをする納棺師「おくりびと」。



人生一度の大舞台・結婚式を二人の最良の思い出となるように演出するウェディングプランナー「むすびびと」。


人と仕事には役割があると思う。
僕は花の生産者。

どんな役割があるのか。

植物を育て、花を咲かせ、送り出す。
その全ての行程に‘こだわり’があって、‘わけ’がある。
一番に、365日の間、‘自然’と、共に過ごす‘人’と付き合ってる。

それら全てが物語で、人生そのものなんだから、幸せな仕事だってつくづく思う。

楽なもんじゃない。だから良いんだって。


‘しんびすと’なんて自称してる変態?な僕。
僕は花とともに時を過ごして、人とともに笑うのだ。
花の歴史を紐解いて、人と共有するのだ。
僕の話を子供達がきらきらした目、冷めた目、きょとんとした目、いろ~んな目で見て、聞いてくれるのだ。

そんな仕事をしたいやんね。


やけん、僕は「ハナトキビト」。


花時人。

花解き人。

花と喜人。

何でもええがよ。


草土出版さんが2006年10月に出版した本で、花の生産者のことを「ハナウムヒト」と呼んでいる。
この響きもとても好きだ。



何の因果かこの仕事をしている現在。
どうせやるなら、何かしらの役目を見つけようともがいてみたいやんね。
そこが面白いんやないかね~。




今日、コレクションハウスで自分の未熟さに唇かんだしんびすと。
日々闘っちょります。

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by cymbist | 2011-01-30 18:35 |
2011年 01月 07日

100点じゃない。

「洋蘭」って言うと、「高級な」とか「ギフト」とかってイメージが強い気がする。
最近は「難しい」って意見も多い。



「ギフト」って?
ギフトって考える時、「心を込めた贈り物」なんだけど、僕はいつも頭の片隅に「見栄」「自慢」「虚勢」なんてフレーズ達がよぎる。

時代背景や世代的なもんもあると思うし。
ただ、「ギフト」なるものが‘ありがとう’って気持ちの前に‘すごいわね~’って気持ちを生み出してきた傾向があるんじゃないか。

って、別に個人的なギフト論を語りたい訳じゃないんだけど。


僕が蘭作りの仕事にいざ入る時、抱いた思いがある。




「100点じゃないモノを作る。」

手を抜く訳じゃない。(抜く時はある。)
ただ、「これでもか~っ」と肥料で肥やし、カチッと完璧に仕立て上げ、万人が素晴らしいと認めるモノ。
もらった瞬間、すんごい感動を生むけど、その後、もらった瞬間以上の感動と幸せを得られないモノ。
手にした時100点で、花が枯れ、株が邪魔になって、置き場所に悩まされるようなモノ。


そうゆうのじゃないモノを作ってやるって、24歳のしんびすとは思っていた。
「粋なモノを作りたい」と!
植物としてはまだ成長途中で、もっと立派になるんだけど、何人かの人が「丁度良い」と共感してくれるモノ。
何度見てもしみじみと気持ち良くなれるモノ。
手にした時が60点くらいで、てにした人次第で10点にも1000点にもなるモノ。
研修先の上司にこの思いをぶつけたら、静かに怒られたことを思い出す(笑)

3年経って、思いは今も変わらない。
そして、やっとだけど、少しずつ、当時のイメージに近いモノが作れてきた。



花作り、蘭作りはとても気の長い仕事だとつくづく思う。


one by one
まさに一歩一歩やね。

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まだまだ、道は長い。
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by cymbist | 2011-01-07 19:54 |
2010年 06月 13日

ヴィジョン

2010年6月13日。

現在、蘭生産を始めて3年目。
世に言う2代目生産者(個人的にこの言葉があまり好きじゃない)。

僕は子供の頃(幼稚園の年中クラス「ひまわり組」)から夢が「家業を継ぐ」だ。
我ながらただならぬ子供時代だったろうと思う。

紆余曲折あったものの、カタチではなく、本気で蘭の生産をライフワークに選ぼうを決心したのは2004年、大学3年の夏だった。


その時、心に描いた光景がある。

僕とたくさんのお客さん、そこにはいろんな仲間や家族もいて、花を持って楽しそうにしている。
花でつながるWA 。
笑顔あふれる空間。
人・花・幸せ。

この光景をいつか叶えてやるとその時に誓った。


僕には見たい景色がある。

そらの向こう側にある世界。

見えているようで見えてなくて、近いようでものすごく遠い世界。
(逆かもしれない。)

そんなヴィジョンを追いかける一日本男児の生き様をちょっとでも書けたらと思いまっす。
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by cymbist | 2010-06-13 19:10 |